今日は読んだ本の紹介をしたいと思います。
麦本三歩の好きなもの 第二集
目次
こちらは『麦本三歩の好きなもの』の続編になります。
内容紹介
大学図書館で働いている麦本三歩。
周囲の人にはぼうっとしている、食べ過ぎ、おっちょこちょい、間抜けと思われがちな三歩だけど、彼女は彼女なりにいろいろなことを考えながら生きている。
そんな三歩の日々の生活、考えていることを眺めさせてもらう作品です。
感想
ちょっと不器用だけど、常々いろんなことを考えながら生きている三歩。
コロナ過でなかなか友達に会えない中、散歩の生活をのぞき見することで、女友達と会って話しているようなそんな気分にさせてくれる小説かと思います。
『麦本三歩の好きなもの』を読んだときにも思ったけれど、私は三歩と友達にはなれても同じ職場で仲良くできる自信はないです(笑)
三歩の考え方にもはっとさせられるけど、散歩の周りの人の優しさや人を思って言うセリフにも響くものが多い作品でした。
今回は怖い先輩とのやりとりがとても暖かく、周りの人にもっと感謝しないとなと自分の生活も振り返らされました。
響いた台詞
・こんな簡単に世界は伸びていき広がる。なにげなく日々の中でも体験や知識の獲得という形で起こっていることであるのに、自らの意思できちんと広げた世界はまるで広角レンズで撮影したような、自分の視界以上の場所が見えてくる気がした。
・世界は望めば進展する
特に二日酔い三歩の、
・我が身に起きる辛苦は、まぎれもなく全て自らが招いた事態にままならない。
どうして失敗を繰り返すのか、少しは学んだらどうなのか。苦しみの記憶より、その前の晩の楽しい記憶の方が鮮烈に残っているからだ。
という言葉が好きです。
コロナ前、妊娠前は私もよく酒に飲まれ、都度後悔していた人間ですが(笑)、こういう風に考えると楽しくお酒を飲めること、一緒に楽しめる仲間がいることの幸せさを感じることができて素敵だなと思いました。
まとめ
のんびり読めて、暖かい気持ちにさせてくれる。そして時々ふと自分の生活を振り返りたくなるような作品です。ゆったりしたいときに読むのにお勧めの一冊です!
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