【読書記録】猫のお告げは樹の下で 青山美智子
おはようございます☀︎
今日は読了した本の紹介をしたいと思います!
『猫のお告げは樹の下で』
青山 美智子
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以前『お探しものは図書館まで』を読み、青山さんの暖かい言葉のファンになって、今回2作目の作品を読ませていただきました!
こちらも青山さんらしい暖かい言葉がたくさん出てきて、登場人物たちの日常が少しずつ前に進んでいく様子に、一緒に前向きな気持ちになることができました。
今なんとなく日常につまづきを感じている方、なんだかモヤモヤした日々を過ごしている方は背中を押してもらえる一冊だと思います^^
簡単なあらすじや響いた言葉、感想を紹介します。
目次
簡単なあらすじ
ある町の、小さな神社。そこには大きなタラヨウの木があって、樹の麓には赤いベンチが置いてある。悩みのある人がやってくると、どこからともなく現れる猫。艶やかな黒色に、お尻に白い星のマークがある少し特徴的な猫。ミクジと呼ばれるその猫から、お告げの言葉をもらった人々は、お告げの言葉と向き合いながら少しずつ前に進んでいく。
響いた言葉
一枚目 ニシムキ
『誰かを好きになるって、その人が自分に混ざるってことだもの』
二枚目 チケット
『家族って、電車に乗り合わせたようなもんだ。最初は一緒に乗っていたって、いつか乗り継ぎの駅がきて、子供は違う場所へと行ってしまう。
だけど親子はいつまでも同じ電車に乗っていられない。だとしたら、乗り継ぎ駅に到着して子どもが席を立ったとき、ちゃんと次の電車に乗れるように信じて見送ることしか、親にはできないのかもしれない。』
三枚目 ポイント
『まず知るべきは、目的地じゃない。現在地だったんだ。』
五枚目 マンナカ
『自分のいるところが真ん中。自分が本当に思うことが真ん中。』
六枚目 スペース
『手始めに「こうに決まっている」っていうのを外すんです。決まってるって思ってしまったときには、上書きしてみてください。「何も決まっていない」と。
戦わなくていい。誰とも、自分とも。不要だと思うような感情が生まれてしまったときは、そのつどさっと祓えばいい。』
感想
年齢も置かれた立場も様々な登場人物たちが、それぞれの生活に悩みを抱えつつ、ミクジのお告げと向き合う様子に、読んでいて一緒に気持ちが軽くなる感覚を覚えました。
わたしは考えすぎて動けなくなってしまうことも多いので、スペースで出てきた『「こうに決まっている」というのを外す』という言葉を大切に、まずは自由に自分の気持ちに正直に、軽やかに、物事に向き合っていけたらいいなと思いました。
青山さんの小説では各登場人物たちが、そっと物語の中で共存していることがわかるのもほっこりします。
個人的には最後の宮司さんの「ここだけの話」も暖かくて好きです^^
ご覧いただき、ありがとうございました^^